令和4年度創業者表彰制度受賞者合同インタビュー

ページ番号1014800  更新日 令和5年8月1日

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今後、須賀川市内で創業する人たち向けに、先輩創業者の声を聞き、創業後も自立し、継続して事業を行うための参考にしてもらうことで、創業者数及び継続率の向上を図るため、令和4年度創業表彰受賞者3名に合同インタビューを行いました。

3人の写真

写真左から

水道設備工事:株式会社Marcel 代表取締役 松宮吉伸さん
パンの製造・販売、カフェ:ベーカリーカフェ麦の香 鈴木正子さん
空調機器・通信機器販売:株式会社Person right 代表取締役 増子佑さん

合同インタビュー

創業されたきっかけや創業して良かったことを教えてください。

増子さん(以下:増):以前は企業に勤めていたのですが、結婚を機に、時間と生活に余裕を持ちたいと考えて須賀川市に引越をして創業をしました。

鈴木さん(以下:鈴):60歳までには、なんらかのお店を出したいと思っていました。55歳で早期退職をした時に、そういえばパンを作ったことはなかったなと思って、パン教室に通ってみたらパン作りにハマってしまいました。パン作りを続けていくうちに、添加物の入っていない安心・安全で健康に良いパンを沢山の人に食べてもらいたいと思うようになり、定年になる主人も巻き込んでお店をオープンしました。いろんな人とお話をしたかったので、パン屋と併せてカフェもやることにしました。

松宮さん(以下:松):30代半ばの頃に自分を見つめなおす時間があり、勉強をして「結果は選択できないが行動は選択できる。」ということを学びました。自分の持っている技術や知識を生かして須賀川の人たちに生活空間を楽しんでもらえるようなサービスを提供したいと思い創業しました。

 

なぜ須賀川で創業したのですか。

増:田舎暮らしがしたかったからです。BBQが好きなので、隣の家を気にしてBBQを我慢することはしたくなくて。補助金ありきで須賀川に決めたわけではありませんが、あとから支援策を調べたところ、須賀川はかなり充実していて、それはラッキーでした。他市で創業した方からは補助金がたくさんあっていいなとうらやましがられます。

鈴:私の住んでいる地域は、自宅を改装して店舗営業ができない地域だったため、近辺の物件を2年くらい探しました。物件が見つからず困っていたところ、たまたまテレビでこの店舗の場所が映っていました。思い立って主人と見に行ったら、紅葉がとても綺麗で、この場所で創業することを決めて、その日のうちに不動産屋へ行きました。

当時は空き家の民家でしたが、リフォームして営業することにしました。近所に挨拶に行った際に、この場所は限界集落だけど大丈夫なの?と心配されて不安になりましたが、「買ってしまったものはしょうがない」と開き直ることにしました。もしダメだったら、この家で暮らすのも楽しそうだな、と。

松:私の仕事は人との繋がりが重要で、私が育った須賀川には友達も先輩も知り合いもたくさんいるので、須賀川以外でやるという考えはありませんでした。

 

創業時に苦労したことや、創業前にやっておいたほうがよいことはなんですか。

松:創業時にはビジネスプランを持っていたほうがいいですね。どこで、何を、どうやって提供するのかを考える。それから、運転資金の準備も必要だと思います。創業してもお金が入ってくるのは1か月後、2か月後になるので。また、私は令和4年度に、会社のビジョンを一年間かけて作りました。会社の方向性を「見える化」するためにも創業前に会社のビジョンを作っておくと良いかもしれません。

あとは、辞める時期を考えておくことです。どの状態になったら会社を辞めるというラインは考えておくと、次のプランを立てやすくなります。失敗は恥ずかしいことではなくて、やり直せば良いので、次を見据えた行動をするといいと思います。

鈴:私の場合は、会社勤めを終えた後ですので、一生懸命稼がなければならない訳ではなく、そんなに精神的負担はありませんでした。

ただ、朝と夜が逆転したことで、体力的には大変でした。まず、夜に起きてパンの仕込みを始めます。昼間は接客をして、夕方に眠ることになります。はじめのころはいくら寝ようと思っても夕方に眠ることができませんでした。少しずつ昼夜逆転生活にも慣れてきましたが、はじめのうちはこれが本当にきつかったです。創業を考えている人は、若いうちにやったほうが体力的に良いと思います。

増:会社勤めの時とあまり仕事内容は変わっていないこともあり、特に苦労したことはありません。ただ、コロナ禍が想像以上に長引いたことは大変でしたが、これを乗り越えればあとはプラスしかないと思えたので、今考えたらコロナ禍の中で創業できて逆に良かったかなと思っています。

全体写真

今の仕事のやりがいや大事にしていることはなんですか。

増:人と人との繋がりや従業員との絆を大事にしています。私の会社は物販の営業職なので、新規のお客さんを取り続けることは難しいですが、従業員にはポジティブに考えることでやりがいに繋げるよう話しています。

鈴:手を抜かないことですね。無添加に拘って、パンの中のフィリング(詰め物)も市販のものを使わないで、全部自分で作っています。それから、旦那さんですかね(笑)主人はSNSやホームページなどの情報発信が得意で、全部作ってもらっているのでとても感謝しています。お客さんとのコミュニケーションも大切にしていて、どんなに忙しくても手を止めてひとことふたこと話す事で、気持ちよく帰っていただいて、リピートに繋がるようにしています。

あとは、今でも毎月パン教室に通っています。日々、新しいパンが出てくるので勉強していますし、同業者との情報交換も大切ですね。

松:『プロとして一流のサービス力を日々追求し、それを提供することで、須賀川に住む人々が安心して相談できる地域密着型のプロ集団を創造する』というミッションを掲げていて、これを大切にしています。手を抜かず、顧客満足度向上に注力して日々の仕事に励んでいます。例えば、深夜に水道管が破裂した!という相談があった時に、実際にその場で直せるかどうかはわからないけれど、とりあえず現場に行きます。プロが来てくれたというだけでもお客さんにとっては安心に繋がるので。

あとは、見えない部分も手を抜かずに、同業者から見ても上手だねと言われるような丁寧な仕事をしたいと思っています。

 

これから創業する方への応援メッセージをお願いします。

増:行動力と一歩踏み出す勇気が必要だと思います。時間を空けるとどうしても不安が出てきてしまうので、考えてからすぐに行動してほしいと思います。

鈴:自分がやりたいことなので、自分で考えて決断して行動してほしいと思います。『バッターボックスに立ってバットを振らなきゃ当たりませんもの』という若宮正子さんの名言もあります。何歳になっても夢は叶えられるので、ぜひ行動に移してもらいといと思います。

松:パッションを持ち続けて欲しいです。創業は大きなチャレンジなので、情熱と熱意をもって突き進んでください。あとはボロ船でもいいので漕ぎだして、ダメだったとしても少しずつ修正しながら進めばいいのかなと思います。

令和4年度創業者表彰制度受賞者紹介

増子氏写真

株式会社Person right 代表取締役 増子 佑

所在地:今泉字日向前50-2

空調機器販売や通信機器販売、各種工事を主に行う設備工事業者です。提案から設計・施工・メンテナンスまで全てを行う一元管理方式を採用しているため、お客様に最適な提案や、ローコストでスピーディーな対応が可能です。

松宮氏写真

株式会社Marcel 代表取締役 松宮 吉伸

所在地:和田字弥六内377ー5

水道設備工事全般の下請け対応や、土地・家屋・建物に関するリフォームを請け負っています。また「日常生活の中にも"楽しい"を感じてほしいという思いから、便器そのものを広告の媒体の一つと考え、企業のPRなどに活用いただける便器のラッピングサービスを提供しています。

鈴木正子 写真

ベーカリーカフェ麦の香 鈴木 正子

所在地:上小山田字東山66-12

パンを製造・販売し、カフェとランチも提供しています。販売しているパンは保存料などの添加物を使用せずに、一つ一つ手作りで焼き上げています。木漏れ日と清々しい空気の自然の中で、食事も楽しめるお店です。

このページに関するお問い合わせ

経済環境部 商工課
〒962-8601 須賀川市八幡町135
企業振興係 電話番号:0248-88-9142 ファクス番号:0248-72-9845
商業労政係 電話番号:0248-88-9143 ファクス番号:0248-72-9845
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