赤茶色の土器が置かれ、その湾曲した表面には当時の生活や文化を暗示するような黒っぽい模様や煤の跡が薄っすらと残っている、考古学的な資料となりうる出土品の画像

 栄町遺跡は、JR須賀川駅前の台地上に立地します。平成8年~17年度にかけ、県中都市計画事業須賀川駅前区画整理事業に伴う発掘調査を実施した結果、7世紀後半から10世紀にかけての郡衙(郡家)の様相が判明しました。7世紀後半の評制から10世紀の郡衙衰退期までの郡庁院の構造がほぼ明らかになった点が特筆され、福島県内において稀有な事例です。

出土遺物は、官衙で多く出土する陶硯類のほか、東大寺正倉院所蔵の文箱(漆皮箱)を土器で模したと考えられる方形皿や坂東から直接搬入された可能性の高い土師器など、当時の石背郡を知るうえで不可欠な資料が多く出土しました。

特に、9世紀代の掘立柱建物跡(西脇殿)から出土した「石瀬」と書かれた墨書土器については、古代の正史である『日本三代実録』の貞観3年(861)・貞観5(863)年に「陸奥国石瀬(・・)郡」と記載されており、文献では9世紀中葉に一時的に「石瀬」が用いられていたが、この発見により、それ以前にも郡もしくはそれに続く郷名に「石瀬」が使われていたことが証明されました。

遺跡の大半は前述の事業により消滅していますが、これらの出土遺物は古代石背郡の中枢をなす郡庁院から出土した資料で、市の歴史を物語るうえで極めて重要な資料です。

指定・種類

市指定 有形文化財(考古資料)

員数

21点

所在地

市歴史民俗資料館

所有者等

須賀川市

指定年月日

令和元年12月18日

地図情報

この記事に関するお問い合わせ先

文化振興課
〒962-8601 須賀川市八幡町135

電話番号

  • 文化振興係:0248-88-9172
  • 文化財係:0248-94-2152
  • 特撮文化推進係:0248-94-7174

ファクス番号:0248-94-4563

メールフォームによるお問い合わせ