ナイフ形石器・石刃 成田遺跡

時代:旧石器時代 大きさ:前列右端の資料 縦10cm(阿武隈考古館コレクション)
成田遺跡(岩瀬郡鏡石町)は、阿武隈川を東に見下ろす丘陵上にあります。昭和22年(1947)3月、採石場だったこの遺跡周辺で働く人が石器を発見し、首藤保之助が現場で9点を採集しました。
当時、日本の考古学会で縄文時代より古い人間の文化(旧石器時代)が存在するかどうかの議論は結論をみていませんでした。首藤も成田遺跡で採集したこれらの石器について採集日誌に「打剥製皮剥具(石匙)」と記し、縄文時代の石器と解釈していました。
しかし、この採集から1年前の昭和21年、群馬県岩宿遺跡から出土した石器が、昭和24年の発掘調査を経て旧石器時代のものと認められました。これによって各地で旧石器時代の資料が見出されることとなり、成田遺跡の石器も旧石器時代の遺物とされました。
基部調整のナイフ形石器8点、石刃6点があり、いずれも硬質頁岩製です。後期旧石器時代前半の資料と考えられています。
※首藤保之助については下記のリンクをご参照ください。