市長メッセージ「新しい生活様式とSDGs」(令和2年8月11日)

ページ番号1006009  更新日 令和2年8月11日

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新しい生活様式とSDGs

各地で頻発する自然災害や世界的脅威となっている感染症は、私たちの生活を一変させています。これまでも、人類は英知を結集し、数々の困難を乗り越えてきました。いずれ克服できるものと確信しつつも、先の見通せない現状は不安と混乱を招いています。

新型コロナウイルス感染症対策の柱となっている「新しい生活様式」において、不自由や不便を感じる方も多いことかと思います。しかし、感染の拡大を防止しながら社会経済活動を維持するためには、この「新しい生活様式」をすべての人が共有し、自分の大切な人や生業を守ることを強く意識することが必要です。医療体制を守りながら安心できる日常を取り戻すために。これからも地域経済と事業経営を持続可能とするために。私たちがとるべき行動が極めて重要であり、試練の中にある私たちに必要なのは一人ひとりの意識の変革です。

老子の言葉に「足るを知る」という教えがあります。身分相応に満足する、身の程をわきまえるという意味で使われがちですが、私はもっと深い意味がある言葉だと考えています。この言葉の持つ本当の意味は、単に我慢することを教えているのではなく、無いことを悔みながら生きるよりも有ることに感謝し納得して生きることの方がより豊かであることを示唆しているのだと思います。

意識の持ち方で私たちの生き方や生活は大きく変わります。誰もが100%の満足を基準として物事を捉えていますが、おそらく実際にはそれを得ることは困難であり、定めた目標に囚われて不満を抱くのが現実です。しかし、求めても得られないことを悔み続けるより、持続可能な状況に納得して生きることの方が豊かな価値観と言えます。

新型コロナウイルス対策が終息していない現状では、以前の生活を望むことは困難であり、むしろ安全に暮らすために今できる自重と自覚により、納得して「新しい生活様式」を実践することが必要です。そして、そこには必ず新しいチャンスがあり、以前とは違う形で不足を補う様々な可能性も存在しています。

現在、国連サミットで採択された持続可能な開発目標SDGs(エスディージーズ)に多くの国や自治体、企業が取り組んでおり、須賀川市も第8次総合計画にSDGsを連動させながら「選ばれるまち須賀川市」の実現に向け推進を図っています。

私たちが豊かさを享受しながら社会生活を継続していくためには、持続可能であることが何より大切な要件となりますが、100%を目指した努力の結果としての80%に納得し、残り20%を他の目標達成や誰かの幸せに結びつくと考えることができれば、その意義はより大きなものになる筈です。

新型コロナウイルス対策を通して、新しい時代を切り拓くことが世界共通の課題となっています。そして、この危機を乗り越えた先にあるものは、私たちの乗り越え方によって大きく変わります。一人ひとりの意識の変革、価値観の共有こそが目指すべき持続可能な世界へのゴールにつながる道です。

私は、新たなスタートにあたり、市民の皆さんと共にこの危機を乗り越える覚悟を持って挑んで参ります。

 令和2年8月11日

須賀川市長サイン:橋本克也

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