市長挨拶 (令和6年9月市議会定例会)

ページ番号1016593  更新日 令和6年8月30日

印刷大きな文字で印刷

はじめに

本日ここに、9月市議会定例会が招集となりましたところ、議員の皆様には公私ともご多用のところ、ご参集をいただき、本日から29日間の予定をもちましてご精励いただきますこと、誠にありがとうございます。

市長就任に当たって

写真:市議会定例会本会議

はじめに、私事で恐縮に存じますが、去る7月14日告示、21日投票で執行されました須賀川市長選挙におきまして、多くの市民の皆様の負託を受け、須賀川市政のかじ取り役を担うこととなりました。
私は、約13年間、市議会議員として、「生涯奉仕」をモットーに政治活動を行ってまいりましたが、本日は、行政の長である市長としてこの議場の演壇に立たせていただいております。
改めて、責任の重さに身の引き締まる思いであり、市民一人ひとりが安心して暮らし、誇りを持てる元気な須賀川市を実現するために、全力を尽くしてまいります。
橋本克也前市長におかれましては、4期16年にわたり、東日本大震災や令和元年東日本台風、そして新型コロナウイルス感染症への対応など、様々な困難に立ち向かい、本市の復興、発展にご尽力されましたことに、心より敬意と感謝の意を表する次第であります。

さて、本市の人口は、平成17年の市町村合併時の80,364人をピークに、減少傾向が続き、本年7月の人口72,250人と比較すると、ピーク時から8,114人減少しております。人口減少については、地域活力の低下を引き起こすなど、大きな課題と認識しております。
私は、子や孫の世代のため、50年、100年先を見据えながら、須賀川市の土台を積み上げていくには、どうすべきかについて、日々考えてまいりました。
そこで、今後4年間、市長としての責務を担うに当たり、市民の声に耳を傾ける姿勢を貫き、「ひとを元気に」「くらしを元気に」「しごとを元気に」「まちを元気に」の4つを市政運営の指針とし、様々な課題に取り組んでまいります。
特に、公約で掲げた3本の柱については、まずは今住んでいる方が「須賀川に住んで良かった」と実感できることが必要であるため、スピード感をもって早急に取り組む考えであります。

まず、3本の柱の一つ目は、「子育て環境の充実」についてであります。
最優先に取り組むべき子育て環境の充実については、国に対し地方財源の確保などを要望するとともに、民間企業の協力等も得ながら、学校給食費と教材費の無償化に取り組みます。

二つ目は、「財政健全化と職員の働き方改革」についてであります。
財政健全化については、必要性の低い公有財産の売却を検討するほか、各種事業の選択と集中を推進していく考えであります。
また、職員の働き方改革については、DXを積極的に推進し、職員の業務プロセスを根本から革新する取組などを進めてまいります。

三つ目は、「様々な分野でのトップセールス」についてであります。
トップセールスについては、国や県、近隣市町村、関係機関などへ自ら積極的に出向き、様々な分野において本市との信頼関係づくりに力を入れる考えであり、文字どおり本市特産物の販売促進や福島空港活性化にも連携して取り組んでまいります。
また、本市では、東日本大震災や令和元年東日本台風など、度重なる災害で、甚大な被害が発生したところであり、災害の激甚化や広域化に対応するため、防災・減災対策についても更なる連携を図っていく考えであります。

ただいまお話をいたしました市政運営の指針等に関しては、「ひと」「くらし」「しごと」「まち」の4分野に分けて推進していく「市第9次総合計画」に沿ったものであります。
そのため、現行の総合計画を踏まえつつ、私なりの新たな視点で「元気」を加えながら、安心して暮らし、誇りを持てる「元気な須賀川」を目指し、まちづくりに取り組んでまいります。
また、これらの進め方につきましては、今回の選挙では、いくつかの具体的な取組を掲げておりますが、その中には、短期的に取り組めるものと中長期的な視点で取り組んでいくものがあると認識しております。
まずは、地域の課題をよく理解されている市民の皆様の声を聴きながら、目指すべきまちの姿の実現に向けて、任期4年の間にしっかりと取り組んでまいります。
さらに、既に執行されている今年度予算につきましては、先の3月定例会において、議員各位の真剣な議論を経て可決いただいていることを踏まえ、その議決を尊重し、効率的かつ計画的に執行する考えであります。
二元代表制の下では、市政を担う車の両輪である市議会と私ども行政とが対等の立場で議論を深めるとともに、パートナーとして協調を図りながら、信頼関係を構築し、政策を磨き上げ、市民生活の向上に取り組んでいくことが不可欠であります。
市議会議員の皆様におかれましては、一層のご指導、ご支援を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

さて、今期定例会におきましては、ただ今一括議題となりました令和6年度一般会計補正予算をはじめ、議案13件、報告3件について、ご審議いただくこととなりますが、提出議案などの説明に先立ち、6月市議会定例会後における市政当面の主な事項について申し上げます。

過疎地域におけるAIオンデマンド交通ちょこすかの実証運行

はじめに、過疎地域におけるAIオンデマンド交通ちょこすかの実証運行についてであります。
本事業は、「市過疎地域持続的発展計画」に基づき、本年1月から長沼地域の西部エリアにおいて実証運行中でありますが、利用者の声やアンケート調査の結果から、運行エリア拡大の要望が多いため、来月2日から長沼・岩瀬地域の全域に運行エリアを拡大いたします。
過疎地域での移動手段の確保については、今後も引き続き、実証運行を進めていく考えであります。

須賀川駅東西自由連絡通路の整備

次に、須賀川駅東西自由連絡通路の整備についてであります。
先般、愛称を「あかりのみち」と決定しました須賀川駅東西自由連絡通路や、新駅舎の整備につきましては、令和4年8月から、JR東日本と連携し工事を進めており、想定していた支障物等の影響も少なく、順調に進捗が図られたことから、現在、予定より早い竣工を見込んでおります。
供用開始日については、新駅舎使用開始時期と整合が図られるようJR東日本の意向を踏まえ、決定してまいります。

須賀川市DX推進計画

次に、須賀川市DX推進計画の策定についてであります。
本計画は、令和7年度を初年度とする4年間の本市DXの取組みについて、行政における業務効率化と市民の利便性向上を一層推進するための方向性や将来像を示す計画として策定するものであります。
策定にあたりましては、「市第9次総合計画」や、「市デジタル田園都市構想総合戦略」との整合を図りながら、市議会をはじめ、「市まちづくり推進会議」などを通して、様々なご意見等をお聴きしながら、本年度内に策定してまいります。

令和7年度当初予算の編成

次に、令和7年度当初予算の編成についてであります。
地方財政の状況は、急速な人口減少や少子高齢化が進行する中、令和6年能登半島地震の教訓を踏まえた自然災害への対応、さらには、賃金上昇や原材料費、エネルギー価格等の物価高騰への対応など、先を見通すことが困難な経済環境のもと、より一層厳しさを増しております。
本市におきましては、コロナ禍を経て、市税等について一定の回復は見込めるものの、人口減少社会にあっては、歳入の大幅な伸びが見込めないこと、また、物価高騰による施設維持管理費用の増加などに伴う経常収支比率の上昇、さらには、頻発かつ激甚化する自然災害に備え、財政調整基金残高の確保が急務であることなど、これまで以上に厳しい財政運営となる見通しであります。
このため、令和7年度当初予算の編成にあたりましては、本年4月に策定いたしました「市行財政改革取組方針」に基づき、選択と集中による抜本的な事務事業の見直しを図るとともに、未利用公有財産の売却など税外収入の確保・拡大に取り組み、「市第9次総合計画」、「市デジタル田園都市構想総合戦略」さらには「市過疎地域持続的発展計画」の重要政策に、限りある行財政資源を投じて、市民サービスの更なる向上に努めていく考えであります。
今後は、国が公表する地方財政計画を注視しながら、国の支援措置を最大限に活用し、それぞれの部門で本市が直面する課題を踏まえた効果的な予算を編成するとともに、持続可能な財政運営に努めてまいります。

白熊関

次に、本市出身初の関取である白熊関についてであります。
白熊関については、7月場所において12勝3敗の好成績で、十両での初優勝を決め、多くの市民が感動と勇気をいただいたところであり、先日発表された9月場所の番付では、見事幕内昇進を果たされております。本年に入って怪我もあり心配いたしましたが、白熊関が厳しい大相撲の世界でひたむきに努力を重ねてきた賜物であると考えております。
今後も白熊関の更なるご活躍を期待するとともに、引き続き、「白熊須賀川後援会」を中心に、市民一丸となって応援をしてまいります。

本市と関わりのあるプロスポーツチーム

次に、本市と関わりのあるプロスポーツチームについてであります。
本市とパートナーシップ協定を締結しているプロバスケットボールチームの「福島ファイヤーボンズ」については、10月の今シーズンホーム開幕戦を含め16試合を、円谷幸吉メモリアルアリーナを会場に開催いたします。また、本年10月から本拠地を郡山市に移転するプロバレーボールチームの「デンソーエアリービーズ」につきましても、公式戦2試合の開催を予定しております。
本市の円谷幸吉メモリアルアリーナを会場に、プロスポーツチームによるトップレベルの試合が繰り広げられることで、県内外から多くのファンが本市を訪れることが見込まれることから、引き続き、関係機関と連携しながら本市の更なる交流人口の拡大やイメージアップに取り組んでまいります。

松明あかし

次に、松明あかしの開催についてであります。
本年度の松明あかしにつきましては、過日開催された第1回実行委員会において、本年11月9日の開催を決定したところであります。
本市が誇る伝統行事を、市民の皆様とともに開催し、「元気な須賀川」を市内外に発信してまいりますので、引き続きご協力をお願いいたします。

すかがわ空想フェス2024

次に、「すかがわ空想フェス2024」の開催についてであります。
本イベントにつきましては、本市と株式会社円谷プロダクション、並びに、福島県の三者により、本年11月16日から17日までの2日間、文化センターや市民交流センターtette、福島空港において開催いたします。
「空想力が未来を創造する」をテーマに、著名なゲストをお迎えする「空想ミーティング」や「空想シアター」をはじめ、市内の小中学生が制作した「空想作品」の展示など、子どもたちが空想に胸を躍らせ、夢を育むとともに、市民のシビックプライド醸成にも寄与する内容となっております。
今後も引き続き、関係団体などと連携を図りながら、広く情報発信し、多くの方々が本市へ来訪いただく契機となるよう、取り組みを進めていく考えであります。

新型コロナウイルス感染症

次に、新型コロナウイルス感染症についてであります。
新型コロナウイルス感染症につきましては、現在も感染が続いておりますが、これから秋の行楽シーズンを迎えるに当たり、市民の皆様におかれましては、ご自身や大切な方を守るため、これまで同様、基本的な感染対策に取り組んでいただくようお願いいたします。
また、ワクチン接種については、65歳以上が対象の「定期接種」として、本年10月中の接種開始に向けて、現在、関係機関と調整を進めており、詳細が決定し次第、市ホームページや、市公式LINE等でお知らせいたします。


以上、施政方針及び市政当面の主な事項について説明を終わらせていただきます。

令和6年8月29日

須賀川市長 大寺 正晃

このページに関するお問い合わせ

企画政策部 秘書広報課
〒962-8601 須賀川市八幡町135
秘書係 電話番号:0248-88-9118 ファクス番号:0248-75-7117
広報広聴係 電話番号:0248-88-9112 ファクス番号:0248-75-7117
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。