市の債権の分類について説明します。

市の債権の分類

市の債権は、地方自治法第240条第1項に定められており、それぞれの発生原因により市税および公債権、私債権に大きく分類されます。

この種類ごとに、時効や滞納がある場合の債権回収方法などが異なります。

このうち公債権と私債権を説明します。

公債権

市(行政庁)の処分(公法上の原因)により発生する債権です。

公債権はさらに強制徴収公債権と非強制徴収公債権の2つに分類されます。

強制徴収公債権

強制徴収公債権は、地方税の滞納処分(給与、預貯金、不動産等の差押など)の例により強制徴収できる債権で、強制徴収に裁判上の手続は不要です。

非強制徴収公債権

非強制徴収公債権は、強制徴収には裁判上の手続(支払督促、訴えの提起など)が必要です。

私債権

当事者間の合意に基づく契約や特定の事実に基づく不当利得等(私法上の原因)により発生する債権です。

私債権は、非強制徴収公債権と同様に強制徴収には裁判上の手続が必要です。

公債権と私債権の違い

発生

強制徴収公債権

公法上の原因(市(行政庁)の処分)

非強制徴収公債権

公法上の原因(市(行政庁)の処分)

私債権

私法上の原因(契約、不当利得等)

不服申し立て

強制徴収公債権

可

非強制徴収公債権

可

私債権

不可

督促

強制徴収公債権

時効中断

非強制徴収公債権

時効中断

私債権

時効中断

滞納により発生

強制徴収公債権

延滞金(地方自治法に基づく)

非強制徴収公債権

延滞金(地方自治法に基づく)

私債権

遅延損害金(民法に基づく)

回収方法

強制徴収公債権

滞納処分(地方税法)

非強制徴収公債権

  • 支払督促
  • 訴えの提起など(裁判上の手続)

私債権

  • 支払督促
  • 訴えの提起など(裁判上の手続)

時効

強制徴収公債権

権利行使ができる時から5年(個別法によって2年)

非強制徴収公債権

権利行使ができる時から5年(個別法によって2年)

私債権

  • 権利行使ができることを知った時から5年
  • 権利行使ができる時から10年

時効の援用

強制徴収公債権

不要

非強制徴収公債権

不要

私債権

必要(時効の利益を受ける意思表示が必要)

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