市長挨拶 (令和4年6月市議会定例会)
はじめに
本日ここに、6月市議会定例会が招集となりましたところ、議員の皆様には公私ともご多用のところ、ご参集をいただき、本日から22日間の予定をもちましてご精励いただきますこと、誠にありがとうございます。
冒頭に、自立支援医療費支給認定に係る所得区分の判定誤りについてお詫び申し上げます。本制度は、障がい者の自立支援を図るため、医療費の自己負担額を軽減するものであり、所得区分の判定は支援の基本となるものであります。この基本となる所得区分の判定に誤りがあったことを真摯に受け止めるとともに、本市をはじめ、複数の自治体で同様の誤りが発生していることを踏まえ、改めて、事務手続きの検証を行うなど、関係機関と連携を図りながら、チェック体制の確立による再発防止対策に取り組んでおります。今回の判定誤りによりご迷惑をおかけした制度利用者の皆様へは、丁寧な説明を行い、ご理解をいただけるよう対応してまいる所存であります。
さて、今期定例会におきましては、ただ今一括議題となりました令和4年度一般会計補正予算をはじめ、議案15件、報告9件について、ご審議いただくこととなりますが、提出議案などの説明に先立ち、3月市議会定例会後における市政当面の主な事項について申し上げます。
令和4年福島県沖を震源とする地震
はじめに、令和4年福島県沖を震源とする地震についてであります。
あらためまして、3月16日発生の地震により、被害に遭われた皆様に心からお見舞い申し上げます。
被害状況と被災世帯への生活再建支援
まず、地震の被害について、5月31日までに判明している状況をご報告申し上げます。
今回の地震は、本市で震度5強を観測し、各所で被害が発生しました。
人的被害では、軽症者が1名、住家の被害については、罹災証明書の申請が788件あり、証明書交付件数は、半壊7件、準半壊108件、一部損壊659件となっております。
また、公共施設におきましては、道路やため池のほか、小中学校施設などで被災いたしましたが、概ね復旧を終えており、特に被害の大きかった市民交流センターにおいては、スプリンクラー給水管の破断により、落下した図書の被水や天井や床が浸水するなどの被害を受けたため、応急復旧工事を行い、3月30日から一部の貸館を除き利用を再開しており、現在は、設備の修繕や内装などの設計業務に着手し、年度内の完了を目指しております。
市では地震発生直後から、市ホームページやツイッターをはじめ、市公式LINEやウルトラFMによる情報提供に努めるとともに、3月20日には災害ごみ仮置き場の設置と戸別収集などの災害廃棄物対策を実施したところであります。
市といたしましては、早期に災害復旧や被災者支援を図るため、半壊以上の被害を受けた世帯に対する「災害見舞金」や災害住宅修理支援事業など、災害復旧関連補正予算5億1935万1千円を4月1日付けで専決処分したところであります。
また、被災世帯への生活再建支援につきましては、4月28日に被災者生活再建支援法が福島県内に適用されましたが、この制度では支援の対象とならない、中規模半壊及び半壊の世帯に対し、市独自の「被災者特別支援金」を支給するため、今回の補正予算に計上したところであり、引き続き、被災された方々の支援や施設の早期復旧に取り組んでまいります。
新型コロナウイルス感染症
次に、新型コロナウイルス感染症についてであります。
市民の皆様には、日頃から、新型コロナウイルス感染症の感染防止対策に取り組んでいただき、誠にありがとうございます。
また、命を守るため、そして地域医療を守るため、最前線でご努力いただいている医療関係者の皆様をはじめ、介護・福祉施設等に従事する皆様に、心から敬意と感謝の意を表します。
ワクチン接種
はじめに、ワクチン接種についてであります。5月29日現在、3回目の接種を終えた方は42,372人であり、その接種率は62.6%であります。集団接種は、7月末まで須賀川アリーナで実施しておりますので、まだ、接種をされていない方は、ぜひ早めの接種をお願いいたします。
また、4回目接種について、国は、3回目接種から5ケ月経った方々に対して接種する方針であるため、本市といたしましては、接種対象者とされている60歳以上の方及び18歳以上の基礎疾患を有する方などの接種に向けた準備を進めており、今回の補正予算に所要経費を計上したところであります。
また、本市の感染状況につきましては、5月末からの感染者数の動向は落ち着いた感もありますが、4月には、感染者数が1千人を超え、5月もそれに迫る水準となりました。
この間、10歳未満や10歳代の感染者が多い状況にありましたので、今後も高齢者を含め、家庭内での感染防止対策に努めるようお願いいたします。
なお、マスクの着用については、国の方針等に基づき、状況に応じた着用に取り組むとともに、引き続き、手洗い、換気など、気を緩めることなく基本的な対策に努めていただきますよう改めてお願いいたします。
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時国庫交付金
次に、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時国庫交付金についてであります。
原油価格・物価高騰対策
国は、コロナ禍における原油価格や電気・ガス料金を含む物価高騰を受け、今年4月に総合緊急対策として、新たな枠組みとなる「コロナ禍における原油価格・物価高騰対応分」の臨時交付金を創設しました。
本交付金は、地域の実情に応じて、生活者や事業者の負担軽減を図ることを目的に交付されるものであり、本市においては、先月2日に、約3億円の交付限度額が県から示されたところであります。
このため、長引くコロナ禍の中での物価高騰による市民生活に及ぼす影響等を勘案しながら、今回の交付金を積極的に活用し、市民や事業者等に対する支援策を早期に講じていく考えであり、支援策がまとまり次第、追加議案として提出する考えであります。
プレミアム付商品券発行事業
次に、プレミアム付商品券発行事業についてであります。
新型コロナウイルス感染症の長期化などにより、低迷している地域経済の消費喚起を図るため、プレミア率20パーセント、総額7億8千万円の「プレミアム付商品券」の発行準備を現在進めており、紙版については今月中に、電子版は9月中に販売する予定であります。
須賀川市ふるさと学生応援事業
次に、「こころに花を咲かせようプロジェクト」第2弾となる「須賀川市ふるさと学生応援事業」についてであります。
本事業は、長引くコロナ禍により、学業や経済的に影響を受けている本市出身の大学生などに対し、須賀川産米や地元産品などを贈ることで、米の消費拡大と学生生活の支援を図ることを目的に実施するものです。
申請期間は、6月15日から8月19日までであり、今後、市ホームページ、市公式LINEなどでお知らせする予定であります。
過疎地域持続的発展計画
次に、過疎地域持続的発展計画についてであります。
本市においては、今年4月1日から長沼・岩瀬地域が過疎地域に指定となったことに伴い、現在、両地域の持続的発展のための基本方針や対策を定める「須賀川市過疎地域持続的発展計画」の策定を進めているところであります。
これまで、今年3月から4月にかけ、両地域において、各2回の地域懇談会を開催し、「くらし」や「人と地域」などをテーマに意見交換を行ったところであります。
また、両地域における各分野の代表者等で構成する「過疎地域持続的発展計画策定会議」を先月25日に開催したところであり、これまで実施した地域懇談会や今後予定するパブリックコメントなどでの意見等を踏まえるとともに、県との協議を行いながら、9月を目途に、「過疎地域持続的発展計画」を策定する考えであります。
第9次総合計画の策定
次に、第9次総合計画の策定についてであります。
本計画につきましては、市内中学校の生徒代表による「中学生ワークショップ」をはじめ、高校生を含む「市民ワークショップ」や「庁内若手職員によるワークショップ」などでの意見を踏まえ、目指すべき将来都市像を「共につくる 住み続けたいまち すかがわ」とし、「ひと」、「くらし」、「しごと」、「まち」の4つの分野に、「子育て環境の充実」など14の政策を柱に、47の施策で構成することとしております。
これら内容については、先月24日から開催している市内9箇所での地域懇談会や、今後予定しているパブリックコメントなどでの意見等を踏まえ、引き続き、総合計画策定審議会による審議を進め、12月に本計画を策定する考えであります。
阿武隈川緊急治水対策プロジェクト
次に、国・県・流域自治体等が連携し進めている「阿武隈川緊急治水対策プロジェクト」についてであります。
雲水峯大橋の架け替えにつきましては、今年度、国と本市において基本協定を締結することとしており、秋ごろの工事着手に向け、準備を進めております。
なお、小作田橋の架け替えについては、引き続き、国・県等と連携しながら、早期に工事が着手できるよう取り組む考えであります。
また、先月31日に自由民主党本部において開催された「治水議員連盟総会」に出席し、本プロジェクトの早期効果発現と支川を含めた流域治水推進の重要性について意見を述べてきたところであり、引き続き、本市としても本プロジェクトの推進に取り組んでいく考えであります。
さらに、釈迦堂川流域の取り組みについては、阿武隈川における流域治水の取り組みに併せて、国・県・流域自治体等による「釈迦堂川流域水害対策検討会」が設置され、流域自治体における治水対策の取り組みや、特定都市河川の指定などについて、意見交換を行ったところであり、これら検討会を通して流域治水の取り組みを、より実効性の高いものにしていきたいと考えております。
本市におきましては、館取町、丸田町にある西川中央公園において、浸水被害の軽減を図る雨水貯留施設整備と併せて、西部2号雨水幹線施設整備の早期完了を目指しているところであります。
また、牛袋町地内の笹平川流域においては、今年度内に釈迦堂川合流部への排水樋門の整備を図るとともに、上流域では、分水路整備や田んぼダムの区域拡大を進めていく考えであります。
「二人の円谷」顕彰事業
次に、「二人の円谷」顕彰事業についてであります。
本市出身の円谷英二監督が生み出した、「ウルトラマン」を新たな視点で描いた映画「シン・ウルトラマン」の特別上映会を、ウルトラマンの日である7月10日にちなんで文化センター大ホールで開催いたします。
開催当日は、スペシャルトークとして、監督の樋口真嗣氏と主人公を演じた俳優の斎藤工氏をお招きし、撮影秘話や円谷英二監督に対する思いなどについて語っていただく予定であります。
チケットにつきましては、6月6日から、市ホームページにおいて市民限定で先行販売の申込みを受付けいたします。
なお、一般席につきましては、6月24日から「チケットぴあ」で販売を開始いたします。
今回の特別上映会は、円谷英二監督の故郷である、本市であればこそ実現した取り組みであり、この上映会を通じて、名誉市民である円谷英二監督の偉業を一層顕彰してまいりますので、市民の皆様を始め、多くの方々にご観覧いただきたいと考えております。
ふくしま森の科学体験センター
次に、ふくしま森の科学体験センターの名誉館長についてであります。
現在の養老孟司館長が7月3日をもって館長を退任し、新たに名誉館長に就任していただくこととなりました。
今回の退任は、ご本人の意向によるものでありますが、引き続き、当該体験センターに携わっていただくため、7月4日付けで名誉館長に就任いただくものであります。
養老館長におかれましては、開館以来、20年以上にわたり、毎年本市を訪れ、子どもから大人まで幅広い世代への自然や科学に関する館長講座を開催するなど、本市の科学教育水準の向上と生涯学習の振興に多大なるご尽力をいただきました。
なお、養老館長の最後の特別講座を7月2日と3日に開催する予定でありますので、多くの皆様にご参加いただきたいと考えております。
また、養老館長のこれまでのご尽力に対する感謝と功績を称えるため、7月3日に「須賀川市特別功労者」の表彰式を行う予定であります。
須賀川市釈迦堂川花火大会
次に、須賀川市釈迦堂川花火大会についてであります。
昨年度は、頑張っている市民、医療従事者にエールを贈ることを目的に『届けエール!元気が出る花火』として、10月2日に市内5箇所において、打ち上げ場所を非公表とし開催したところであります。
本年度は、4月20日に第1回実行委員会を開催し、コロナ禍において生活や経済活動が制限されている中、夜空を彩る花火の力で、新型コロナウイルス感染症の早期収束を祈願するとともに、全ての市民へ笑顔と元気を届けることを目的に、開催することを決定いたしました。
また、開催にあたっては、感染防止を念頭に、国や県のイベント開催のガイドライン等を踏まえ、昨年度と同様の形式により実施することといたしました。
開催時期や打上げ場所・大会名などの詳細につきましては、今後の実行委員会において、決定することとしております。
以上、市政当面の主な事項について申し上げました。
議案の提案理由につきましては、副市長からご説明申し上げますので、慎重にご審議のうえ、速やかに議決を賜りますよう、お願い申し上げます。
令和4年6月2日
須賀川市長 橋本 克也
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