令和3年度市長施政方針（2ページ）

当面する重要事項

さて、今期定例会におきましては、ただ今一括議題となりました令和3年度当初予算をはじめ、議案52件、報告5件について、ご審議いただくこととなりますが、提出議案などの説明に先立ち、今後の市政経営に臨む基本方針などを明らかにし、市政に対するご理解とご協力を賜りたいと存じます。

はじめに、市政が当面する重要事項について申し上げます。

まず、新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々に哀悼の意を表するとともに、現在治療中の皆様の一日も早い回復をお祈り申し上げます。また、最前線でご努力いただいている医療機関や介護・福祉施設などの従事者の皆様に心から敬意と感謝の意を表します。

新型コロナウイルス感染症につきましては、市民の皆様に、日頃から感染拡大防止にご協力をいただいておりますが、1月以降、市内でも感染症患者が急増しており、危機的な状況にあります。市民の皆様には、これまで通り「新しい生活様式」に基づき、マスクの着用や手洗いの徹底などの基本的な感染症対策を実行するとともに、家庭内でも油断せず感染予防に取り組んでください。一人ひとりの自覚ある行動が、命を守り、地域医療や地域経済を守ることにつながります。改めて、ご協力をお願い申し上げます。

次に、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金についてであります。
先の2月臨時会において、国の第3次補正予算に対応する新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金について、予算化したところでありますが、本市への交付限度額が、今月2日付けで約3億4,900万円と示されたところであります。これにより、本市の交付限度額は、国の第1次・第2次補正予算を含めて総額約13億2,193万円となり、地方単独事業費約16億8,062万円を第3次申請実施計画として提出したところであります。
なお、地方創生臨時交付金以外の財源については、これまでの事業の見直しや国の制度を活用した市債などにより対応するとともに、必要に応じて関係する本年度予算を令和3年度に繰り越ししながら、引き続き新型コロナウイルス感染症対策に切れ目なく、全力で取り組んでいく考えであります。

次に、スポーツの振興についてであります。
新型コロナウイルスの影響により延期となりました「東京2020オリンピック・パラリンピック」が、7月23日から開催される予定であります。
本市出身の相澤晃選手が、陸上競技1万メートルの日本代表選手に内定しており、1952年ヘルシンキオリンピックに体操競技で出場した金子明友(あきとも)選手、1964年東京オリンピックに陸上競技で出場した円谷幸吉選手に続き、本市出身者としては3人目のオリンピアン誕生となります。相澤選手のオリンピック代表内定は、第二の円谷育成を目指した本市にとって長年の悲願が叶うこととなり、相澤選手の不屈の走りが、57年前の円谷選手のように日本中に大きな感動を与えてくれるものと確信し、市を挙げて全力で応援したいと考えております。
また、3月27日（土曜）に本市を通過する聖火リレーでは、「円谷幸吉・レガシーサルビアの会」など関係団体の協力を得て、57年前と同じ「サルビアの道」を復活させ、市民一丸となって、須賀川ならではの聖火リレーとなるよう取り組み、聖火のごとく真っ赤に燃え上がるサルビアとともに、聖火リレー、そして東京2020オリンピックを盛り上げてまいります。

次に、本年度創設した「幸吉賞」につきましては、最初の表彰者として、長沼中出身で、旭化成所属の相澤晃選手、仁井田中出身で、住友電工所属の阿部弘輝選手を表彰いたしました。
「幸吉賞」は、円谷選手の顕彰とスポーツの競技力向上のため、国際大会で入賞した選手に授与するもので、相澤選手は2019年の第30回ユニバーシアード大会・男子ハーフマラソンで金メダル、阿部選手は同大会の1万メートルで銀メダルを獲得しております。
本来であれば、1月5日に予定していた表彰式において、直接お祝いの言葉を述べさせていいただく予定でありましたが、コロナ禍の影響により表彰式を中止し、私からお二人に電話で祝意を伝えるとともに、賞状などを郵送させていただきました。
現在、お二人とも全国から注目され、日本陸上競技界をけん引していく存在となられております。お二人には、円谷選手と同じ須賀川市で育ったことを誇りに、更に精進され、今後も世界の舞台で活躍されることを願っております。